2歳の子どもに何度「ダメ!」と言っても、同じことを繰り返すのは何故?

初めまして、こんにちは。
未来あそびラボのかくこうみずほです。

2歳、3歳ころのお子さんを子育て中の方で、
こんなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいますか?

「うちの子、全然言うことを聞かなくて……。」

「言うことを聞くこともあれば聞かないこともあって、
2歳でイヤイヤ期だから仕方ないかもと思うのですが……。」

「危ないことをする時に強く叱ると、
その場ではやめるのですが、毎日毎日同じことの繰り返しで。
こんなものとして叱り続けていく内に良くなっていくのでしょうか?」

毎日毎日、言っても言っても変わってくれない。
どうして分かってくれないんだろう?と疑問に思うことがあるかもしれません。

叱り続けていく内に改善する
時間が解決する=子どもの成長を待つ
ということも考えられますが

いま大変!な状況で待つだけでは辛いですよね。

子どもの成長過程を正しく知って、
気持ちが少しでもラクになって欲しいという思いから、
今日は「何度言っても同じことをする2才児の不思議」
についてお話していきます。

2歳の脳は発達途上

6歳までに脳の90%が完成すると云われています。

そのため、2歳くらいの子ども達は
「いつ・どこで・誰が・何をした」
というように順序立てた記憶の整理を大人のように行うことはまだ出来ません。


例えば
「マンションに住んでいて下の方に迷惑だから、ソファから繰り返しドスンドスンとジャンプするのをやめて欲しい!
何度言ってもやめてくれないから、強く怒ったらやっとやめてくれた。」
という出来事があったとします。

2歳の子の脳では
「ジャンプは楽しい」
「怒られた」
「ジャンプをやめた」
という記憶はあっても
「ジャンプをしたから怒られた」
と前後の記憶を繋げて覚えておくことが、まだ難しい時期なのです。

そのためジャンプに対して怒って辞めさせたという記憶のある大人からすると、

「昨日もダメって言ったでしょ!」
「毎日言っているのに何故また同じことをするの?」

という状況になってしまうのです。

2歳の子からすると
「ジャンプをしたから怒られた」
という記憶が曖昧なために、
ジャンプがしたくなったらまたジャンプをするのです。

また「下の階の人に迷惑だから」という概念を理解するには
「人の気持ち」それも「目の前にいない人の気持ち」を想像する力が必要です。
こちらも2歳の子にはまだまだ難しい課題になります。

ですから、決して親御さんを困らせよう!と思ってやっている行動ではないということを理解しておくことも大切ですね^^

一体いつになったら、分かってくれるの?

先程「時間が解決する」
ということに触れましたが、
脳が90%まで成長するのは6歳頃という話しに繋がっていきます。

「いつ・どこで・誰が・何をした」
と記憶をする力は

4歳〜6歳頃にかけてゆっくりと成長していきます。

そこまでは、
大人が根気強く伝えつづけていく必要があります。

6歳になったら分かってくれると前向きに諦める

2歳のお子さんに今すぐ
「下の階の人に迷惑だからジャンプしないで!」
と分からせることは脳がまだ未熟なので出来ません。

変えられることは、
起きた出来事に対しての大人の捉え方だけです。

そこで私がオススメする考え方は
「前向きに諦める」ことです。

「今、出来ないだけ」
「今は分からないだけ」と考えるようにします。

私の娘はいま2歳2ヶ月で、
あと少なくとも4年は
「下の階の人に迷惑だから、家では思いっきりジャンプしてはいけない」という内容を大人が目指すような理解度で分かるようにはならないと知っています。

この4年を我が子とどうすごすか?を考えた時に、
出来ないことをネガティブに捉えるのではなく、前向きに諦めることにしました。

「いま出来ないだけ」
「分かる様になる日がくる」とポジティブに考えています。

いま、私たち親ができること

では2歳の子が何をしても
「今は分からないだけ」と放置していて良いのか。

というとそうではありません。

いま、私たち親が出来ることについて
正に2歳の娘に現在進行系で、私がやっていることです。

・やって欲しいことを伝え続けること。
・それをされたら、どう感じるかを伝え続けること。

冷静に、目を見て、
向き合って、
怒るでも叱るでもなく、
ただただ事実を伝えます。

例えば、
「ジャンプは、公園でやろうね。
ソファからは、そーっと降りるよ。
ママと〇〇ちゃん、どっちが、そーっと降りれるか発表する?」

「〇〇くんがソファからジャンプすると、ママ悲しい気持ちになるよ。」

「思いっきりジャンプすると、下に住んでいる人がビックリしちゃうかもしれないよ。だから、そーっと降りるよ?」

*ここで「下の階の人に迷惑になる」と伝えても、
2歳の子には、他人の気持ちを想像する力が育っていないため「迷惑」という概念をまだ理解できません。

時間はかかります。
でも、子育てに近道はありません。
一緒に、この大変な時期を乗り越えましょう。

繰り返し同じ動作をするなら敏感期かも

記憶力がまだ未熟という理由以外にも、
繰り返し同じ動作をする場合には、
モンテッソーリ教育でいう敏感期の可能性もあります。

敏感期とは?
乳幼児期における、ある特定の事柄に対して、その能力を獲得しようと強い感受性が表れる時期のことです。

例えば、
◎ジャンプを繰り返す→
・運動の敏感期
(ジャンプをするという動きを獲得したい)

◎コップの水を繰り返しこぼす→
・感覚の敏感期
(水という液体が面白い)
・運動の敏感期
(コップを傾けるという動きを獲得したい)

という風に考えることも出来ます。

もし敏感期であれば、
ジャンプをしても良い環境(公園など)で出来るだけ長く過ごすようにする。
お家では、布団やマットレスを何枚か重ねて「ここでならジャンプしても良いよ」と云える環境を可能な限り用意してあげることが「ジャンプを所構わずするのをやめて欲しい」と思う場合に出来ることかもしれません。

なぜかというと、
能力を獲得すれば自然と止めるからです。

またコップの水を繰り返しこぼすなら、
お風呂の中で色々なコップや容器を用意して遊ぶ時間を作ったり、我が家は、リビングでやりたがったのでレジャーシートを広げて、ベビーバスの中でなら良いよ。としていました。

怒ってほしくて繰り返しているのかも

「時間軸・記憶力」
「敏感期」以外の理由として、
「注目を集めたい!」から怒られるようなことをしているという可能性もあります。

子どもは基本的に常に
「注目していて欲しい」と思っています。

そして
良い注目(見守る・褒める)も
良くない注目(怒られる)も、
子ども達にとっては「注目を集める」ことに繋がります。

例えば、
普段スマホばかり見ているお母さんが、
水をこぼすと「ダメ!」と目を見て大きな声を出して近づいてくる。

としたら、子どもが学ぶことは
「水をこぼすとお母さんが注目してくれる!」です。

そうすると、
お母さんに見て欲しいから繰り返し水をこぼすようになるかもしれません。

寛容な親に育てられた子どもは我慢強くなる話
大人が子供に寛容だと「我慢強い・忍耐強い」子が育つのは「現実と向き合う機会」を自然と多く得ることが出来るからです。

30分向き合う時間をつくる

とは言っても、
毎日家事に育児にお仕事に日々の生活に忙しいですよね。

1日30分だけは、
スマホは置いてテレビを消して、
お子さんと向き合う時間を作ってみてください。

そうすると、どんなに忙しい日々でも、
お母さんが向き合ってくれる時間がある!と思える事で、子どもの心が安定しやすいと云われています。

子育ては正しい知識があるとラクになる

「知っている」のと「知らない」のとでは、
子育ての難しさは変わってくると思います。

状況は同じでも、
「見え方・感じ方」が違います。

例えば、
①その場でくるくるくるくる回る2歳の子がいます。
「知っている」→三半規管を鍛えているんだね。
「知らない」 →少しは落ち着いて欲しい。フラフラして危ない。

②階段を昇り降りし続ける。
「知っている」→運動の敏感期かな。
「知らない」 →また昇るの?いつまで同じことするの?

知っていると、物事をポジティブに捉えやすいですよね。

子ども達は本能的に自分に必要な能力を分かっていて、それを自ら獲得しようと生きています。

子ども達はいつも自立に向かって、
ひたむきに生きています。

少しでも知っていただくことで、
お子さんの行動を前向きに捉えていただけたら嬉しいです。

ぐちゃぐちゃ遊び認定教室「未来あそびラボ」

埼玉県さいたま市浦和区にて、
ぐちゃぐちゃ遊び®認定教室「親子造形教室・未来あそびラボ」を主宰しています。

【さいたま市JR浦和駅】0歳〜年長さんぐちゃぐちゃ遊び®の浦和親子教室・未来あそびラボで出来ること・目指すもの
「乳幼児教育×アート×あそび」を通して「子どものやりたい!」という気持ちを尊重し、意欲や挑戦する心を育む造形教室です。 「上手い・下手」「ダメ」のない世界で、子供をありのまま認め主体性を育み「自分らしく生きる」土台をつくる親子のための教室です。

ぐちゃぐちゃ遊びは、横浜市で1年待ちの日本乳幼児遊び教育協会・会田夏帆さん考案「乳幼児教育×アート×あそび」を通して「自分らしく生きる力」を育てる親子教室です。

子供をありのまま認め主体性を育む、そんな環境を私は作っていきたいと思っています。
ありのままを認めてもらえた子供は自分らしく生きることが出来、
また、自分らしく生きることは「幸せに生きる」という事だと私は信じています。

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