ペリー就学前プロジェクトで証明された「非認知能力の大切さ」

 

こんにちは。
浦和親子アート教室「未来あそびラボ」の
かくこうみずほです。

近年、世界的に非認知能力
(EQ 心の知能指数、社会情動的スキル)
の重要性が注目されるようになり、
日本でも同様に非認知能力の大切さが
問われるようになってきました。

これまでは、テストの点数やIQなどの
数字で測れる力(認知能力)が
重要視されてきましたが、
非認知能力という数値化しにくい力が
本当は重要なのではないか?

を調べる40年に渡る研究がアメリカで行われています。

非認知能力とは
・集中力
・勤勉力
・やり抜く力(粘り強さ)
・コミュニケーション能力
(社交性・外向性)
・創造力
・挑戦する力
・空間把握能力
・実行力
・自己抑制力

などの数値では測ることが難しい能力のことです。

まずは結論:ペリー就学前プロジェクトで非認知能力を育まれた子供こそ「将来が豊かになる!」と証明された

何故、非認知能力に注目が集まっているのでしょうか?
 
それは就学前に良質な
保育・教育を受けた子どもは、
受けなかった子どもよりも将来的に

・高校卒業率が高く
・生活保護率・犯罪率は低く
・年収・持ち家率

が高くなることが証明されたからです。

つまり、
幼少期に適切な環境と関わりを持つことは、
子供たちの非認知能力の育成だけに留まらず、
その後の長い人生にも
決定的に重要な意味を持つことが、
ノーベル経済賞受賞のヘックマン博士が研究したこのプロジェクトによって証明されたのです。

ペリー就学前プロジェクトの研究について

ペリー幼児教育計画は、「質の高い幼児教育」により、本来ならば学業不振に陥る危険性がある子どもたちの人生をより良くすることができることを実証した貴重なプロジェクトです。

具体的には、ランダム化比較試験(Randomized Control Trial)にて、貧困の家庭に育つアフリカ系アメリカ人の子どもたちを実験群と対照群にランダムに振り分け、幼児教育の介入を行いました。

実験群の子どもたちは、週に5日午前中は幼稚園に通い、週に2日午後は先生が家庭を訪問し、学校と家庭での子どもたちの様子、子どもたちの発達の促進について話し合いました。

その結果、5歳時では就学準備、14歳時点では学校の出席と成績、19歳時点では高校の卒業率、そして、27歳と40歳時点では収入や犯罪率や持ち家などで、実験群の方が対照群よりもが優れた結果をだすことが分かりました。

ペリー幼児教育計画の提案者であり、研究者でもあったデビッド・ワイカートは「質の高い幼児教育を受けることは、子どもの人生を豊かにする極めて効果的な方法である」と語っています。

日本語訳は、加藤泰彦・平松芳樹(1987)ワイカート・レポートの概要とその意義―幼児教育カリキュラムの追跡比較研究(I)中国短期大学紀要18号、35ページより、引用。

アメリカが幼児教育に力を入れる理由

前オバマ大統領が2013年及び2014年の一般教書演説の中で、就学前の4歳児すべてが幼児教育を受けられるようにしようという計画を提案しました。

ペリー就学前プロジェクトの結果が、この政策にも大きな影響を与えたのは間違いないと云われています。

このプロジェクトを通し
幼児教育はプログラムの費用1ドルあたり7.16ドルのリターンが見込める』というデータも発表されました。

これまで日本の家計の子育てにおける経済観は、
子どもが小さな内に貯金をして、
大学受験の前に必死にたくさんの塾や予備校に通い、大学入学を目指すというものでした。

しかし、6歳までの教育に、
私たち親はお金と時間を割くことこそが
非常に大切だということが今回の研究によって証明されています。

更に、子どもの吸収率・伸び率は、
子どもの年齢が小さければ小さいほど高いことが分かっています。

ユニセフが2001年度の世界子供白書で
「人間は生まれてからの36か月で、その子の一生が決まる」とまで発表しています。

質の高い学びは、
その家庭のみならず、
社会にもベネフィット
をもたらすということが、
ペリー就学前プロジェクトで証明され、
アメリカの幼児教育に関する政策へも強く影響を与えています。

更に日本へも波及的にその影響はおとずれ、
幼児教育の根本的な見直しが求められています。

質の高い幼児教育とは?

ここで、正確に理解しておいて欲しいことは、
ここでいう質の高い教育とは
・読み書き
・ソロバン

などの学力調査や到達度テストなどで
数値化される能力(認知能力)を育てることではないということです。

精神的安定
・自分は愛されているといつでも思える心
・自己肯定感
・自己承認

を土台に、

・粘り強さ
・挑戦する力
・集中力
・注意深さ
・意欲
・自信
・勤勉さ

など目に見えない
「非認知能力」
と言われる力の育成を
「質の高い教育」
だとしていることです。

質の高い教育の考え方をお家でも取り入れられる方法とは

ペリー就学前プロジェクトで
行われた教育の考え方を、
「家庭内でも取り入れたい!」と考える親御さんは多いのではないでしょうか?

子どもの自発性を高めることに
焦点を当てたこのプロジェクトでは、
次のような行動を私たち親は推奨されています。

・子供が主体性を持って遊ぶこと
 *一緒に遊ぶときの主導権は子どもが握る

・褒めるのは結果ではなく、努力や過程

・子どもが課題に取組んでいるときは暖かく見守り、ヘルプを求められたら最小限のサポートを行う

・子どもと視線を合わせて会話をする

どうでしょうか?

特別、難しいことを求められてはおらず、
高価な教材や知育玩具を買い与える必要もありません。

大切なことは、
私たち親・身近な大人の接し方です。

子どもの行動を
手や口をすぐに出すのではなく見守る。

子どもが話しかけてきたときには、
目を見て身体を向かい合わせて関心を持って聞く。

愛情を子どもが満たされるまで
言葉や行動で伝え続けること。

そうしたことが、
幸せに生きるために大切な非認知能力を育てていきます。

買ったオモチャで遊んで欲しい!と思ったら出来ること
子どもの興味に合うおもちゃや遊びが良いのは知っているけど「知育に良いと聞いたこのおもちゃで遊んで欲しい!」 「SNSで見かけたこの遊びをして欲しい!」子どもの為を思って購入してみたもけれど「子どもが全然興味を持ってくれない。」
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大人が子供に寛容だと「我慢強い・忍耐強い」子が育つのは「現実と向き合う機会」を自然と多く得ることが出来るからです。

ぐちゃぐちゃ遊び®の浦和親子教室「未来あそびラボ」

【さいたま市JR浦和駅】0歳〜年長さんぐちゃぐちゃ遊び®の浦和親子教室・未来あそびラボで出来ること・目指すもの
「乳幼児教育×アート×あそび」を通して「子どものやりたい!」という気持ちを尊重し、意欲や挑戦する心を育む造形教室です。 「上手い・下手」「ダメ」のない世界で、子供をありのまま認め主体性を育み「自分らしく生きる」土台をつくる親子のための教室です。

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「アート×あそび×乳幼児教育」を通して「自分らしく生きる力」を育てる親子教室です。

子どもをありのまま認め主体性を育む、
そんな環境を私は作っていきたいと思っています。

ありのままを認めてもらえると、
子ども達は自分らしく生きることが出来ます。

そして、自分らしく生きる事こそが
「幸せに生きる」という事だと私は信じています。

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